【基礎知識】パーマカルチャーとは?
【こんな方におすすめの記事】
➤そもそも「パーマカルチャー」とは何か知りたい人
➤「パーマカルチャー」の考え方を知りたい人
➤「パーマカルチャー」について知識を深めたい人

【基礎知識】パーマカルチャーとは?

パーマカルチャー」とはなんぞや?
パーマカルチャー」はどんなことをするのだろう?

今回はこういった疑問に答えます。

はじめに

どうも!こうきです。
今回は「パーマカルチャー」について解説したいと思います。

パーマカルチャー」という言葉の語源や考え方など基礎的ことから具体例等を踏まえつつ説明していきます。

この記事を読んでいるあなたが「パーマカルチャー」を実践できますようにと思い執筆しました。参考になれば幸いです。

ではさっそく解説していきます。

本記事のテーマ

【基礎知識】パーマカルチャーとは?

【基礎知識】パーマカルチャーとは?

1.そもそもパーマカルチャーとは

2.パーマカルチャーの基本的な考え方

3.【具体例】スパイラルガーデン、アースオーブン

4.パーマカルチャーを学ぶのにおすすめの本

5.パーマカルチャーに取り組んでいるグループ・団体などのご紹介

1.そもそもパーマカルチャーとは

結論としては「パーマカルチャー」とは「デザインすること」です。

まずは初歩的なことから

そもそもパーマカルチャーとは・・・

1974年にオーストラリアの生物学者ビル・モリソンと教え子のデビット・ホルムグレンが構築した人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のこと。

パーマカルチャーは、下記を組み合わせた造語
パーマネント(permanent永久の)+
アグリカルチャ-(agriculture農業)orカルチャー(culture文化)
※日本語訳では「農的暮らしの永久デザイン」とされているよ

わかりやすく言うとどのように植物を植えて、どのように動物を飼育し、どのように家を建てるか。
少ない労力でいかに豊富な食糧、快適な生活を手に入れるのか。

全て自分でやって、全てが繋がっていて、生活全部をDIYするみたいな

パーマカルチャーは全て自分でやる。まさに昔のお百姓さんのイメージです

ポイントは「デザイン」「設計」
注意:パーマカルチャーはただの農業技術ではない

デザインとはモノとモノを適切に配置すること、この関係性を考えること

例えば、「車」
タイヤの位置、エンジンの位置、座席の位置、その他もろもろ各部品を適切な位置に配置して初めて「車」として動くことができる

パーマカルチャーの場合はこれを例えば「家」として
台所のお勝手口からすぐでたところに料理に使えるハーブを置いて、日当たりがいい場所をサンルームとして活用して・・・etc

この適切な関係をデザインすることがパーマカルチャーでいう「デザインすること」

パーマカルチャーはこの関係性のデザインを自然に当てはめたもの
※人間も自然の一部だから人間関係や社会のデザインなどにも応用は可能

パーマカルチャーは今あるモノの関係性をデザインするから、誰でもどこでもいつでもできる!
※自然が多い田舎だからできることがある一方で都市部だからこそできることもたくさんあります

2.パーマカルチャーの基本的な考え方

パーマカルチャーは3つ倫理、10の原則、5つの態度から成り立っています
この章は教科書のような話なので、読めるときに読めばOK

3つの倫理

1)Fair Share
  自然がもたらす豊かな恵みを、公平に分かち合う

2)People Care
  自分や近くの人々、遠くの人々、未来の子孫に配慮する

3)Earth Care
  地球に配慮する。(地球の存在なしに人間も存在できない)

10の原則

1)Relative Location
  相対的な関係性。植物も、動物も人間もつながりのある配置にする

2)Multiple Function
  1つのものに多機能をもたせる。昔の百姓さんのように。

3)Using Biological Resources
  生物資源を使う。化学的なものに頼らず、植物や虫、動物、友人など生物資源をフル活用

4)Efficient Energy Planning
  効率的なエネルギー計画。近いところによく使うものを設置し、自分の時間やエネルギーの効率性を考えよう

5)Resilience
  直訳は回復力。要は何かあった時のバックアップ。水や食、電気など必要不可欠なものは常にバックアップを考えよう

6)Small Scale Intensive System
  小さく集約したシステムで最大限の収穫を得よう

7)Energy Cycling
  貯蔵やリサイクルなどをうまく使って、エネルギーを循環させよう。

8)Accelerate Succession and Evolution
  自然の遷移と進化を加速させる工夫・デザインをしよう

9)Diversity
  多様性。モノカルチャーより、多様性を生かして豊かにしよう

10)Edge Effect
  接縁効果。エッジ(境界)という豊かさの源泉をうまく活用しよう

5つの態度

1)Problem is the Solution
問題は解決でもある。問題のとらえ方次第だ

2)The Yield is theoretically Unlimited
資源の可能性は、情報力と想像力さえあれば無限だ

3)Work with Nature , Not Against
自然にたいするのではなく、ともに働こう

4)Everything Gardens
すべてが庭である。すべての生き物には適した生き方がある。

5)Least Change for the Greater Effect
最小の変化で最大の効果を

3.【具体例】スパイラルガーデン、アースオーブン

基本的な説明はこれくらいにして、ここからは実践編の説明

この章ではパーマカルチャーとして代表的なスパイラルガーデンアースオーブンについて説明します。

3-1:スパイラルガーデン

スパイラルガーデンはらせん階段状に作った花壇のこと

(例)我が家のスパイラルガーデン

ポイント

・らせん階段状にすることにより様々な微気象を作り出す。
場所により方角・高さや排水性が異なるため、日当たりのよい乾燥する区域と湿った日陰側の区域ができる
→要は1つスパイラルガーデンを作るだけで多種類の植物を育てることが可能

・コンパクトにまとめることができるため、水やりや手入れが楽

・スパイラルガーデンとセットで小型の池を作ることができる。



出典:パーマカルチャー 農的暮らしの永久デザイン(著:ビル・モリソン/レニー・ミア・スレイ)

主な料理用のハーブを盛り込んだスパイラルガーデンの配置例
もちろんハーブ以外のものを植えてもOK!

作り方

基本的には石やレンガ、木材など自然素材を使う
排水性や耐久性を考慮すると大きめの自然石がおすすめ。
サイズは、直径1.0m~1.5m、高さ1.0~1.3mが一般的
ただこれはあくまで目安なので、規格外でもOK

※作り方の詳細は追って記事にします。

パーマカルチャーで大事なのはとりあえずやってみること
Let’s try!の精神だよ

3-2:アースオーブン

アースオーブンは土で作るドーム型の窯のこと。材料・作り方に差異はあれど古くから世界各地で作られている

ピザやパン、キッシュなどのオーブン料理全般を作ることができる。
※今の我が家にはないけど、絶対作りたいモノの1つ。移住したら自作します

必要な素材は土台となる石、粘性土、砂、レンガ、わらなど。どれも自然素材を使用していている。

ポイント

・自然素材を使用するので環境にやさしい

・住む地域によっては安価で材料を手配することが可能

商業用の焼き窯と異なり、専門知識がなくても使える

・ワークショップやイベントなどが開催しやすい

4.パーマカルチャーを学ぶのにおすすめの本

パーマカルチャーをもう少し深く学びたい方向け用におすすめの本を整理しました。
下記記事でまとめています。

5.パーマカルチャーに取り組んでいるグループ・団体などのご紹介

5-1:パーマカルチャー・センター・ジャパン(PCCJ


パーマカルチャー・センター・ジャパン ホームページより引用
古民家を再利用したパーマカルチャー・センター母屋

ホームページ:http://pccj.jp/

パーマカルチャーといったらここ!というくらい有名なところ
1996年に神奈川県藤野町に設立され、日本国内で唯一「パーマカルチャーデザイナー」を取得することが出来る施設です。
デザインコースやアドバンスコースといった各種講座や研修生・ボランティアなどを随時受付しています。

気になる方はぜひ申し込んでみてください!!

■パーマカルチャーデザイナーとは

パーマカルチャー・センター・ジャパンのパーマカルチャーデザインコースを卒業することで取得することができる資格です。
これを取得することで、デザイナーとして国際的に認定され、活動を行うことができるようになるそうです。

私も近いうちに取得したいと思います!!

5-2:東京アーバンパーマカルチャー

東京アーバンパーマカルチャー ホームページより引用

ホームページ:https://tokyourbanpermaculture.com/

ソーヤー海さんが設立した団体。
パーマカルチャーの考え方や手法を用いて、巨大都市・東京の変革を目指している。

ソーヤー海さんが監修をしている本があり、それを読むとどういったことをしたいのかがわかると思います。
都市部で取り組めるパーマカルチャーの例がいくつものっており、パーマカルチャーを勉強するためにはおすすめです。

5-3:パーマカルチャー研究所

パーマカルチャー研究所 ホームページより引用

ホームページ:https://permaculture-lab.com/

三栗祐己(みつくりゆうき)さんが行っている「パーマカルチャー研究所」
遊びと暮らしと仕事と学びが一体化した、「遊暮働学(ゆうぼどうがく)」をテーマにパーマカルチャーについて発信しています。

三栗さんは自ら「パーマカルチャー」に取り組んでおり、
その実体験から執筆される記事はとても勉強になります。
見学・体験等も行っており、興味のある方はぜひご参加ください。



今回は以上で終わりです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

他にもこんなことが知りたいなどあればお問い合わせからご連絡ください。

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